フジテレビ元社長の港浩一氏が、同局のバラエティ番組で発生した深刻な事故を隠蔽していた疑惑が浮上しています。2023年2月9日の文春報道によると、問題の番組は2004年1月19日に放送された「退屈貴族」で、74歳の男性が多摩川の河川敷で灯油をかけたダンボールの上を歩くという危険な内容でした。このロケは2003年12月4日に行われ、男性は10歩ほど歩いた後、激しい痛みに耐えかねて炎から逃げましたが、重度の火傷を負いました。
スタッフは男性を病院に連れて行くことなく、タクシーで自宅に送り帰しました。その後、男性の容態は悪化し、兄が発見して救急車で搬送されましたが、フジテレビはこの事故を放送し続け、視聴者からの批判が寄せられるまで隠蔽していました。社内調査では、幹部たちによる謝罪が行われたものの、管理責任を問われることはなく、港氏は半年後に出世しました。
この事件は、フジテレビの透明性と倫理に対する疑問を引き起こしています。また、中居正広氏に関連した別の問題も、港氏が過去に隠蔽した経験から影響を受けているとの指摘もあります。フジテレビは、過去の問題を教訓にすることなく、再び情報の隠蔽を選んだのではないかと疑念が持たれています。
さらに、フジテレビ内での権力闘争や、情報リークの背景には、港氏を失墜させようとする動きがあったことが示唆されています。今後、この問題がどのように発展するのか、注目が集まります。