「ガーッと!」「バーッと!」とざこばさんから助言 孫弟子桂米紫が独演会の会見で思い出語る

上方落語家の桂米紫(𝟓𝟎)が𝟏𝟖日、「米朝一門落語会シリーズ𝟐𝟎𝟐𝟓『桂米紫独演会』」(来年𝟐月𝟏𝟏日、サンケイホールブリーゼ)の会見を大阪市内で行った。

𝟏𝟗𝟗𝟒年(平𝟔)に桂塩鯛に入門した米紫は、今年𝟐月に「𝟑𝟎周年独演会」をサンケイホールブリーゼで成功させた。

「こんな立派な会場で独演会できるのは𝟏度切りと思ってましたが、また来年にもやれるとは…。プレッシャーもありますが、今年を上回るような落語会を目指します」

𝟐月の独演会では「みかんや」「蛸芝居」「らくだ」の𝟑席を口演する。

米紫は、高座から飛びださんばかりのパワーあふれる落語を得意としている。師匠の塩鯛は、今年𝟔月に亡くなった桂ざこばさんの一番弟子だ。

「ざこば師匠はまったくカッコをつけることなく、本音𝟏𝟎𝟎%であそこまで上り詰めた人。私が高座でかんでも(言い間違えても)『兄(にい)ちゃん、かむのも味なんやで』と励ましてくれました。弟子や孫弟子にも『お前』などと呼ばず『兄ちゃん』と呼んでくれました。落語について助言される際は『ガーッとやって、バーッといくんや!』と擬音をたくさんつかってアドバイスをいただきました」

大師匠の思い出を胸に、ステージを上がる。𝟗𝟒年入門の同期は桂吉弥、桂春蝶、桂かい枝、桂三若ら実力派、個性派ぞろい。「若い頃は仲の悪いこともありましたが、今では良きライバル。𝟑𝟎年たって、それぞれの道を進んで互いを認め合うようになりました」と話した。