2025年4月6日、三重県鈴鹿サーキットで開催されたF1第3戦日本グランプリでは、日本人ドライバー角田裕毅選手が注目を集めました。角田選手は今シーズンからレッドブルの正ドライバーとして新たなステージに挑んでおり、ファン投票で「ドライバー・オブ・ザ・デー」を獲得しました。最終的にレースでは12位となり入賞は逃しましたが、地元ファンの声援を背に戦い抜いた姿が多くの心を打ちました。
鈴鹿グランプリでは、26万6000人の来場者数を記録し、2009年以降最大の観客数となりました。この盛り上がりは、角田選手のレッドブル加入のニュースによるもので、鈴鹿のコースでも「角田コール」が響き渡りました。さらに、ホンダとの最後のコラボレーションを記念した特別カラーのRB21の姿もファンを魅了しました。
決勝日、鈴鹿サーキットには多くのファンが集まりました。レッドブルはセットアップに苦戦しており、角田選手は予選で15番手という結果でしたが、決勝では14番グリッドからスタートしました。レース序盤では積極的な走りを見せ、1つ順位を上げましたが、終盤にはフェルナンド・アロンソ選手に接近するも届かず、最終的には12位でチェッカーフラッグを受けました。
レース後、角田選手は「多くのことを学び、次のバーレングランプリに向けて良いパフォーマンスを発揮できる手応えがある」と前向きなコメントを残しました。レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナー氏は、角田選手について「車にもうまく溶け込んでいる」と評価し、今後の成長に期待を寄せました。また、アドバイザーのヘルムート・マルコ氏も「予選でのミスは痛かったが、他のセッションではマックスとの差が縮まっている」とコメントし、角田選手の可能性を称賛しました。
日本グランプリの舞台裏では、角田選手とフェルスタッペン選手の交流がSNSで話題となりました。公式Instagramには、フェルスタッペンが日本語を学んでいる様子が投稿され、和やかな雰囲気が伝わってきました。このようなチームの団結感は、昨シーズンの緊張感とは異なるものを感じさせます。
次のバーレングランプリでは、鈴鹿での経験を活かしてどのような走りを見せるかが注目されます。角田選手は「自分ができる最大限のことをしたが、入賞圏内に行きたかった」と悔しさを滲ませつつも、次のレースに向けて意気込みを語りました。今シーズンは始まったばかりであり、角田選手のさらなる成長と活躍に期待が寄せられています。
日本人ドライバーがレッドブルで活躍するこの夢のような状況は、ファンにとっても大きな喜びです。角田選手の今後のレースがどのように展開されるのか、多くのファンがその成長を見守っています。