お笑い界の巨星、坂田利夫(本名:地神敏男)さんが、12月29日に大阪市内で82歳で亡くなったことが、所属する吉本工業から発表されました。坂田さんは「アホの坂田」という愛称で広く知られ、多くのファンに親しまれてきました。国別式は近親者のみで行われる予定です。
坂田さんは1961年に吉本新喜劇の研究生としてスタートし、1964年に正式に入社。その後、漫才コンビ「ナンバー1」を結成し、1970年には第5回髪型漫才大賞新人賞を受賞。以降も数々の名誉ある賞を獲得し、「アホの坂田」というヒット曲を生み出すなど、幅広いジャンルで活躍しました。
坂田さんは生涯独身でありながら、時折結婚願望を口にしていました。彼の友人である間寛平さんとは54年間の親交があり、坂田さんの最期は親族と寛平さん夫妻に見守られながら迎えられました。寛平さんは坂田さんの近況をSNSで報告し、最後まで彼を支えていました。
坂田さんの恋愛遍歴についても興味深いエピソードがあります。彼は久本雅美さんへの想いを抱いていたことがあり、過去の公演でそのことが暴露されました。しかし、結局は結婚に至ることはなかったようです。坂田さんは「アホに感謝」と題した50周年記念公演で、久本さんとの関係について照れながらも言及していました。
坂田さんの死去に対して、芸人仲間やファンからは悲しみの声が続々と寄せられています。彼は多くの後輩から慕われ、吉本工業の独身芸人グループ「アローン会」の名誉会長としても知られていました。最後に坂田さんが見られたのは11月27日で、その際には元気な姿を見せていました。
坂田さんの存在は、日本のコメディ界において特別なものであり、多くの人々に笑顔を届けてきました。彼の死は、芸人だけでなく一般のファンにとっても大きな損失となり、深い悲しみに包まれています。坂田さんの冥福を心よりお祈り申し上げます。