自民党所属の参院議員、井口邦子氏の自宅が2023年11月27日夜、火災に見舞われました。この火災では、井口氏の夫で国際政治学者の井口孝氏と長女が命を落としました。火災が発生したのは、井口家が居住していたマンションのペントハウスで、約150平方メートルの広さが一瞬にして炎に包まれました。現場は東京大学東洋文化研究所から徒歩圏内に位置しており、火元はキッチンではなく、家の中央にある大雪室と見られています。石油ストーブなどの火の気がなかったことから、火災の原因は依然として謎に包まれています。

井口夫妻は1976年に結婚し、共に国際政治学の研究者として活躍してきました。二人の間には双子の娘が誕生し、家庭と仕事を両立させながら、穏やかな日々を送っていました。しかし、長女は重い障害を抱えていたと言われており、火災の際に逃げ遅れたことが懸念されています。長女は33歳で亡くなり、その突然の死に多くの悲しみの声が上がっています。

井口氏は政治家として多忙な日々を送る一方で、家族との時間を大切にしていました。彼女の知人たちは、井口夫妻が仲むつまじい関係であり、互いに支え合っていたことを証言しています。井口氏の夫、井口孝氏は、東京大学で教授を務め、その後も名誉教授として国際政治学の研究を続けていました。

火災の発生後、井口氏は深い悲しみに沈み、警察の捜査に協力しているものの、状況は非常に厳しいと報じられています。また、火災を巡るメディアの報道姿勢にも批判の声が上がっており、特にテレビ番組で流された映像が物議を醸しています。

東京都の小池百合子知事は、火災の発生に際し、井口氏の家族に対する思いを語り、「もう辛くて話せない」と言葉を失いました。小池氏は、井口氏とは長年の友人であり、共同で様々な活動を行ってきた仲間でもあります。

今回の火災は、井口邦子氏とその家族にとって計り知れない悲劇であり、社会に大きな衝撃を与えています。多くの人々が井口氏の夫と長女の冥福を祈り、悲しみに寄り添っています。家族を失った井口氏の心の痛みは、想像を絶するものと考えられます。